メキシコへ。〜その6(ウスネオイデス編)
(T.usuneoides)
よくお客様から相談されることのひとつに
「室内でウスネオイデスが枯れる」という話があります。
それこそ「ウスネオイデス 枯れる」のキーワードで検索数もスゴイんじゃないかと思うくらい失敗の話をよく伺います。
今回の旅でもいくつかの場所で数種類のウスネオイデスと出会う機会がありました。
彼らの故郷がどんなところなのか。シェアしてみたいと思います。
どうですか、ちょっと日本の里山にも似ていませんか?
小川が流れていてひんやりとした森の風に
沢山のウスネオイデスが、気持ち良さそうにそよいでいます。
静かな森の中にたたずんでいると本当に落ち着きます。
見上げてみると樹冠から漏れてくる光が
ほどよい陰をつくってくれています。
このあたりは標高も高く、昼夜の気温差により霧が頻繁に発生します。
ちょうど僕らがお昼ご飯をほおばっている間にも
みるみる霧で視界が閉ざされてきました。
この日の気温としては15度前後。あわてて僕もレインジャケットを羽織ります。(欧米人はやっぱり半袖。。。寒さにつよい。。。)
ランなどと共生しています。
つまり「湿度と風」が大好きということ。
「寒さに強く」、「直射日光が苦手」ということ。
(もちろん真っ暗はダメですよ。)
ほんとは屋外の庭木などに吊るしてやると
非常に調子が良いのですが、どうしても室内で愛でたいんだという方は
加湿、通風を意識して頻繁に水やりをしてあげてください。
なんだか調子が悪いなというときには
彼らの故郷をイメージしながら
置き場所を変えてみてくださいね。
鬱蒼とした森の中、
たくましく育つウスネオイデス。
ほんとに美しかったです。
さて、cloud forest area(雲霧林)/他のTillandsiaにも少し触れておかないとですね。
同じ森には沢山の品種が自生していました。
(T.butzii)
大きなクランプへ生長しています。
水が好きな品種だけあって大きな樹の枝や幹でも
水の通り道に着生しているのが特徴的でした。
理想的な環境下ではどんどんと実生株も生長しています。
(T.imperialis)
株元には雨水や落ち葉を溜め込んでいます。
落ち葉からもチッソ分を吸収しているんでしょうか。
上向きに自生するものと下向きに自生している品種。
この違いにも必然があると思うと植物の知恵、面白いです。