メキシコへ。〜その3
いったいどんな人が集まってくるのか、、、
日本からたった一人飛び込んだ僕を受け入れてくれるのか、
不安しかないウェルカムディナーの時間。
お調子者のガイド、ジェフとルームメイトとなった僕は
かなりキンチョーしながら自己紹介。
今回集まったメンバーは、アメリカ、オーストラリア、ポルトガル、そして日本(僕だけ)から総勢13名。僕が最年少で、なんと70代の老夫婦が最年長。
国際ブロメリア協会のメンバーはもちろんですが、僕のような職業とするプロだけではなく、趣味家やら、ランの収集家、植物学者、雑誌のライター、元パイロット、元国連職員など背景や参加理由もバラバラ。
ただ、共通しているのは全員が植物が好きということ。
興味のある方向が一緒だと世代や国をいとも簡単に超えて話も盛り上がります。笑顔と温かい拍手でキンチョーの自己紹介を終えた僕を迎えてくれた時には、胸がジーンと熱くなりました。
今回のツアーはチランジアの生息域調査も兼ねていて、採集を目的としていません。また一部の心ない業者やハンターなどからの乱獲保護のため場所を一般公開しないルールとなっています。
ただ、僕自身実際に大自然の中で逞しく生き抜く姿をみて感動すると同時に意外な発見や、栽培のヒントになることも多かったので可能な限り情報をシェアしてみたいと思います。
メキシコの面白い所は日本の約5倍をほこる広大な面積の中に標高差によって多種多様な生息域が存在する事です。砂漠にサボテンっていうイメージがありますが、日本のような森林地帯も沢山あります。
よく「エアープランツ(Tillandsia)って現地に行けば、その辺りに転がってるんでしょ?」なんて言われるんですが
これは半分ホントで半分は間違いです。
そこらじゅうどこにでもいる訳ではなく、品種によってそのエリアに行けば沢山あるよ。と言った感じで、点在して群生しています。
翌日は朝早くから熱帯落葉樹林帯へバスで移動です。
(Tillandsia calothyrsus)
森林地帯に入ってすぐに窓に映る松の樹に着生した沢山のチランジア達!
みな窓から乗り出さんばかりに指差して大騒ぎです。
雨期の前に開花して雨を利用して子孫を残そうという生存戦略でしょうか、雨期前のシーズンに開花が集中します。
大自然の中で出会うTillandsia。
その野性的な逞しさと美しさに感動して、しばし言葉を失います。
ウスネオイデスもそこら中に群生しています。
やっぱりこれは世界共通のエアープランツあるあるですかね。
(ウチワサボテンとチランジア:熱帯落葉樹林)
日差しは強いですが、標高が高いため涼しいです。この日も気温25度程度。